水谷文雄の「為替 ケ・セラ・セラ」
 

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2012年05月17日(木)

スペインワインは欧州随一の美味しさ!

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Hola?
Que tal?
Muy bien!
昨日は午後からホテルオークラで開かれているVinaliturという主にスペインワインの展示会に急遽行ってきました。10社程のスペインワイナリーから出展されており、テイスティング(試飲)に楽しい時間を過ごしました。珍しいカナリア諸島からの参加がありました。火山地帯の火山灰に植えられたブドウで醸造された白ワインはパンチが効いた美味しいワインでした。ガリシア産の白ワインも美味しかった。赤ワインではやはりスペインのワイン生産地の中心リオハ周辺のワイナリーのものがコクがあり、大変美味しいとの印象です。スペイン王室御用達のワインも頂き、大変美味しいとの感想を持ちました。バスク地方で生産されているエスカルゴの試食が出来ました。エスカルゴと言えばフランスとのイメージですが、スペインでも食されるのですね。そう言えば、バレンシア名物のパエリアの元々はカタツムリとウサギの肉を入れたことから始まったようです。エスカルゴをつまみに赤白ワインを十分頂き、ご機嫌な気分で帰宅することになりました。ガリシア地方のことで新発見です。ガリシア地方をドライブすると多くのユーカリの木々が自生していることがあり、ユーカリは当地が原産であり、オーストラリア、カリフォルニアに移植されたものと思っていました。しかしオーストラリアが原産であり、ガリシア地方へ移植されたのが真実であったようです。乾燥時には火災の原因となる木であり、厄介者扱いです。大きな間違いをガリシア地方はしてしまったようです。またスペインをのんびり旅したいなと思ったしだいです。今日の写真は公園の菊です。鮮やかな色合いをお楽しみ下さい。

そろそろギリシャ関連問題で食傷気味ですね。連立政権樹立に失敗し、再選挙は6月17日に決まりました。ギリシャのユーロ離脱のシナリオがマスコミを賑わせています。ギリシャにとってはユーロ離脱のリスクは大きいようですね。離脱して新紙幣(ドラクマ?)にしても相当なコストを要するようです。観光業がメインの産業であり、通貨安は大いに潤うのでしょうが、製造業など通貨安の恩恵を受ける産業がなく、生活は通貨安でハイパーインフレに見舞われる可能性が高い。金融機関からは預金引き出しが殺到し、金融機関の倒産、企業の倒産も予想されます。ギリシャ国民はユーロ離脱を望んではいない。急進左派連合が政権を取っても、EUの緊縮財政には反対と表向きは主張をしているが、それに真っ向から反対し、ユーロ圏離脱を余儀なくされる辞退だけは避けたいと本音では思っているはずです。政治的駆け引きが水面下で、来月17日に向けて進むはずだ。ECB(欧州中央銀行)はLTRO(長期資金供給オペ)の第三弾実施の金融危機進行で考えざるを得ないのではないか。LTROは欧州金融危機では最も有効に働き、窮地を救ったと言えます。ユーロ離脱と最悪のシナリオを市場が描き始めたことから、材料一旦出尽くし感が出る可能性があるのではと思います。相場は極端から極端に移動する性質があります。ユーロ相場は現在は極端ではないが、一旦手仕舞いの調整局面の雰囲気が出てくる可能性があるのではと思います。まだまだユーロ売りの極みではないものの、楽しみは先に取っておこうと相場ではないかと思います。

金融市場は、株式市場全面安、債券価格は米債、独連邦債を中心に、資金逃避する動きですね。特に短期債の買い意欲が強く、短期資金の受け皿になっている。米10年債と2年債のイールドカーブスプレッドは現在147bpsと1ヶ月前の171bpsからはフラットニング(平坦化)が進んでいる。リスク回避志向が遠のけば、すかさずリスク商品に向うものと想像できる。金相場は1550ドル(1オンス)と私の年間予想レンジの下限ですね。どうなるか。原油、CRB指数も下落基調となっている。ドルインデックスは81.50近辺とまだまだリスク回避のドル買いの動きですね。

為替市場を見ましょう。
ドル/円:チャート上では円安方向が見られます。MACDはゴールデンクロス示現、鍋底のチャートを形成する動きです。ギャンスクエアの非常に重要な節目81.00を上抜けすると円安傾向が鮮明になる。79.50近辺にある準公的機関のドル買い注文、当局の覆面介入水準臆測と円高トライには飽きが来ているかのようだ。ギャンチャートでは2月2日安値76.00起点の1x1(79.80)がサポートになっていると言える。

ユーロ/ドル:5月1日からのユーロ下降トレンドは生きているようですが、材料出尽くし感から調整局面も予想されます。上値トレンドラインが上値レジスタンス(1.2788)に注目です。この水準を抜けなければまだまだユーロ・ベアトレンドが継続することになります。ギャンスクエアでは1.2700が非常に重要な節目であり、大きく下抜けすれば、1.2400の重要な節目までまっしぐらに相場の可能性もあると思います。

ポンド/ドル:こちらは下落トレンドが鮮明です。BOE(イングランド銀行)のインフレレポートでは景気の停滞色、インフレの2%以下で推移するとの予想であり、ポンド売りの流れが続きそうです。1月13日安値起点のギャンチャートでは1x1(1.5870)を下抜けするか注目です。

豪ドル/ドル:第一弾の豪ドル・ベアトレンドが終了するかどうかに注目が集ります。昨日のろうそく線が擬似南十字星、そして今日が陽線で終れば調整局面で豪ドル買いの出てくるのではと勝手に想像しています。MACDもそろそろ転換のゴールデンクロスを示現してくれるのではと期待しています。ファンダメンタルズ的には欧州金融危機、中国景気減速、豪経済減速のRBA(豪準備銀行)の利下げ観測でまだまだ豪ドル売りの状況です。

それでは。

ケ・セラ・セラ

Posted at 19時02分 パーマリンク  コメント ( 0 )


2012年05月14日(月)

窓を開けて始まる東京市場!

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Hola!
Que tal?
Bien!
週末は晴天で湿度も低く快適な生活が出来、公園での散歩三昧でした。花の丘公園ではナデシコが見頃をむかえています。ナデシコは地味な花を想像していましたが、結構派手な花ですね。鮮やかな色彩です。ナデシコジャパンも派手にロンドンで頑張ってほしいものです。公園のナデシコを観賞ください。

「窓を開けて始まる東京市場」というタイトルで話しましょう。ユーロの相場のことです。どうしても欧州情勢・イベントが週末に起こることから、チャート上窓を開けて始まる傾向が多々あります。最近でいうと2週間前のフランス・ギリシャ選挙、先週末のギリシャ連立政権樹立決裂、ドイツ地方選挙与党CDU(キリスト教民主同盟)敗北と、ユーロ/ドルが1.2920の先週末の終値から、週初東京市場が1.2890近辺オープンと典型的な窓開けの傾向にあることが多い。金曜日のニューヨーク終値では、週末のイベントリスクを察知して、1.2940近辺から1.2920に引けにかけて急速に下げ幅を広げたようだ。窓開けはセオリー的には窓を埋める動きになるというのが定石です。東京市場では先導して動く参加者は希薄のようであり、皆様子見を決め込む。本当のことが分かっている欧州勢が入る午後からの動きに注目した方が良い。ギリシャ次第のユーロ相場ではあるものの、窓開けの相場のセオリーでは、一旦利食いの買い戻しから一旦仕切り直しの水準にまで戻し、そして再びユーロ下げ方向に向かうと言うのが定石です。市場参加者の市場心理が見事に働く。そしてそこから事実を確認して、再びロケット噴射と言ったことが起こる。しかし、ここで定石から外れたことをすることには非常に勇気がいる。1.29ミドルで既にユーロショートを構築している参加者は下値で売ることは出来るでしょう。しかし、売れていない参加者は本当に勇気がいる。ギリシャは連立政権樹立不可能であり、来月の総選挙は避けられないと100%見れば、その勇気が生まれるのかもしれない。このように週末に窓を開けるチャートは今後も度々起こることが予想されます。あくまでもセオリーでは窓は埋められるのが定石であり、保守的な参加者は尊重すべきであります。勇気のある参加者、コストの良い参加者はそれに立ち向かうことも考えましょう。その場合はニュースをいつも見ていないといけない。私のようなロートルはそれが出来なくなってきている。若いということは良い。収益チャンスがいつでもあるということです。それを感じさせる私の年代です。

そんなことで欧州情勢、特にギリシャ、スペイン、フランスとドイツの関係と国際社会に詳しくないと相場に生きて行けません。フランスのオランド新大統領は成長路線派、2日後にメルケル首相と初会談を持ちますが、メルケル首相自体の地位にも国民から揺さぶりが入っている。ドイツ国民も自分たちの血税があのギリシャに注ぎ込まれるのをよしとは思っていない人々が多い。しかしメルケル首相は強面で信念を変えない。スペインでは15日まで15Mというデモが続きます。スペインに長らく滞在された友人からスローガンが、「われわれは、政治家や金融業の商品ではない No somos mercancía en manos de polítocos y banqueros」と聞きました。スペイン国債の利回りを見ていれば、ユーロを売るべきか買い戻すかのリトマス紙となります。Bankia問題、格付け機関の動向(瞬間的な動きになるのでは。)と爆弾を抱えたままです。マイナーな話しになりますが、Bankia本社が入っているのは、マドリッドのカスティージャ通りを北に向かったチャマルティン駅手前にそびえる傾いた特徴のある高層ビルに入っているようで、傾いていることから象徴的であり、皮肉ですね。系列のCaja Madridも同じビルに入っており、共に傾いています。そしてギリシャ。第三党の連立政権樹立が決裂模様(何が起こるか不透明です。)です。成長路線なくしては国民の不満は強い。緊縮財政一辺倒ではどうにも国民を納得させることはできない。にんじんと鞭がある程度混在しないとギリシャは先行きの展望が見通せない。鞭だけでは国民を納得させられない。政治的駆け引きを感じます。6月中に償還国債の期日を迎えるのですが、資金繰りが出来るのか不透明なのは気にかかる。1000万人の人口のギリシャにユーロ圏は振り回される状況は続き、依然として大きなユーロ売りの流れは変わりません。

金融市場を見ましょう。優良債券市場はリスク回避の動きで買い基調(利回り低下)、南欧のソブリン債は売り基調(利回り上昇)の傾向継続です。金相場は低下傾向が続いている。ちょっと気がかり。同様に原油、CRB指数も低下傾向で、リスク回避の動き継続です。ドルインデックスは80.45とリスク回避のドル買いの動き継続といった相場が続く。

為替市場を見ましょう。
ドル/円:日足MACDがひょっとして買いサインになっている気配が見られます。79.50が準公的機関の買い注文があることで、当局の神経質さを伺える。ユーロ圏のリスクを考えるとドル売りの対円での動きも見られるが、チャートからはそろそろの動きも見られよう。

ユーロ/ドル:8日間連続の陰線後、上ヒゲの超短い陽線出現、そして再び陰線の連続です。このまま下落傾向が続く可能性が高いのではと思う。何せ悪材料が多い。シカゴ筋も先週火曜日時点でユーロショートポジションを増やしているようです。ここは突っ込むには勇気が要る。長いチャートを見ると1.2600近辺に落ちても不思議でない。

ポンド/ドル:こちらは高値からユーロとお付き合いの相場となっている。リスク回避志向が強いのでしょう。しかしよく考えると去年の1月辺りには1.60近辺であったと記憶しており、鳥の目で見ると1.53〜1.65のレンジに収まっているように見える。ユーロ/ポンドも0.8000までポンドが買われる相場展開です。英国の財政状況悪化と見る向きもあり、大きくは再び買われる相場ではないようだ。分からないというのが本音です。

豪ドル/ドル:もう一段の豪ドル売りがある気配を感じます。中国の景気減速、豪自体の景気悪化の利下げ観測が強い。資源価格も下落基調にある。豪ドル買いはしばらく様子見です。10月4日安値と2月8日の高値の間のフィボナッチ分析では61.8%戻しの水準が0.9950であり、注目したい。

それでは。

ケ・セラ・セラ

Posted at 12時00分 パーマリンク  コメント ( 0 )


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プロフィール

国際金融アナリスト

水谷文雄

スイス銀行(現UBS銀行)にて20年余に亘り外国為替及び金利・債券市場部門で活躍。1980年代の為替相場大変動期の為替市場を体験する数少ない為替ディーラー。ファンダメンタルズ分析、特に欧州諸国で強みを発揮し、テクニカル分析においても定評を得る。ほぼ全部門に精通する国際金融のプロフェッショナル。
プライベートではスペインとの関わりを深く持つ文化人でもあり、スペイン情報発信センターをインターネット上で主催。スペインと日本の文化・経済交流を夢見るロマンティストでもある。

活動状況・著書

スペイン情報発信センター
スペイン情報発信センター
スペインに関する様々な情報をコラムなどを交えながら紹介。

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